境界線上のホライゾンⅡ 12話 『居場所の刃傷持ち』

ホライゾンⅡ第12話、アルマダ海戦も終盤、双方持てる戦力を最大限に動員した総力戦となりましたが、役職者達の相対戦に加えて、一般兵の皆さんの熱い戦いぶりも素晴らしかったですね。

「我ら王の可能性と姫の感情を持ちていく者なり！」「されど我ら、王と姫に哀しみを与えぬ者なり！！」
武蔵の"王"たる総長は全裸だし酷い馬鹿をやっているけれど、皆を信頼し、体を張って皆の不可能を引き受けてくれる。そして王と姫が示す理念に賛同しているからこそ、憎まれ口を叩きながらも皆が王の信頼に応えようとしてくれるんですね。
「頑張らないと馬鹿が来るぞ」とか、まさにツンデレのようですけどw しかし部下のやる気を引き出すという意味では、トーリはリーダーとしての資質は充分にあると言えるでしょうね。

「こっちは衰退背負ってやってんだ！」「日を沈ませねえつもりでやってんだ！」
三征西班牙は衰退を宿命づけられながらも、歴史再現の当事者としての意地があり、少しでも明るい未来を求めて足掻こうとする。決して負けられないという強い意志を感じられますね。

そんな中でも、三征西班牙の副長として、まさに国を背負う立場にある隆包の悲壮感が強く感じられました。
大量の硬貨と野球バットによるガチバトルというのは他ではまず観られないバトルでしょうが、紛れもなく真剣勝負ですからね。シロジロの圧倒的な物量作戦に対してバット1本で捌き切るというのはまさに副長としての真骨頂ですね。
膨大な量の硬貨の雨にも耐え、ネイトやウオルシンガムの加勢にも引かず、副長舐めるなという気迫が凄かったですね。そして自分達が盾になって主将を行かせようとし、最後は身を庇った部員達も熱かったです。


ノリキはバルデス兄妹の消える魔球を見破り、見事打ち返しました。ピッチャーライナーでアウトとは言え、バルデス兄を戦闘続行不能に追い込んだのは大きな戦果ですね。
鈴さんは周囲30kmという驚異的な空間知覚能力を発揮して、戦場の状況把握が格段に楽になりました。またイトケンとネンジは敵艦内を混乱させ、ハッサンのカレーはベラスケスの筆を使えなくするなど、今まで出番が無かった者達もそれぞれの役割を果たしていました。でも御広敷だけはただ落下しただけw いつか活躍の機会があれば良いですねw
あとは撃墜されたマルゴットも無事かどうか気になる所です。


地摺朱雀には瀕死状態の直政の妹が同化していました。敵を倒し、危機を乗り越える為には瀕死の妹をも"使う"。それが妹の意志に応える事にもなる訳で。
普段は馬鹿やってる武蔵の梅組のメンバーでも、暗い過去を背負っている者も多いんですよね。その中でも最たるものが10年前の"ホライゾンの死"でしょう。そんな過去を乗り越えて、トーリとホライゾンと共に自分達の夢を求めて強く生きていく。そこに梅組の結束力の強さがあるのでしょうね。

二代と誾の激しい攻防は最終的には誾の武器を全て破壊した二代に軍配が上がりました。しかしそれはかつての宗茂との戦いと同じ展開で、このままでは宗茂が二代に並ばれてしまうと思い、最後の抵抗として自ら両義腕を外して降参し、誾にとっての夫の名誉を守ったという事でした。EDの回想も含めて、夫婦愛の強さを見せつけたと言えるでしょうね。


そして次回はいよいよアルマダ海戦の決着、英国編を締めくくる事になるでしょうけど、どのような形で決着するか楽しみにしたいですね。