俺の妹がこんなに可愛いわけがない 12話(TV放映最終話) 『俺の妹の人生相談がこれで終わるわけがない』

俺妹第12話、これがTV放映版では最終回という事でしたが、何とも無難にまとめたというか、グッドエンドというよりはノーマルエンドだったように感じました。

ネット配信版についてですが、どうも13～15話までの3回だけでなく、今回の12話の別バージョンも含めた4回分あるのだそうで。
おそらく12話の原作4巻終盤の展開をやってから、13～15話で原作5巻の内容をやるのではないでしょうか？

まず今回のAパートについてですが、あやせや加奈子、麻奈実の登場場面はアニメオリジナルですが、朝食での家族の会話と、深夜にエロゲを買いに行って赤城と遭遇、そして赤城の妹がホモゲー好きである事までは原作通りです。
Bパートで終電に乗って帰る所からがオリジナル展開なので、そこがネット配信のトゥルーエンドとの分岐となるでしょう。
12話の別バージョンも配信されるならば、Bパートの部分が原作通りに変更されるのではないでしょうか。




朝食の時や加奈子を祝福した事、それにエロゲを買いに行くよう頼んだ時に普段と違って素直になっていたのは、アメリカへの留学が間近に迫っていたからですね。暫く会えなくなってしまうから、今だけでも素直になっていたいという気持ちの表れでしょうか。
エロゲを買うのを頼んだのも、出発前に少しでもプレイしておきたかったからでしょう。まあそのおかげで、京介に素直にお願いする桐乃が見られたので良かったですけどねw



TV放映最終話にして京介のクラスメイトである赤城が登場したのは、ホモゲーが大好きな腐女子である赤城の妹に関する伏線ですね。
ここでこのシーンを入れたという事は、この時点ではまだ分岐前であり、分岐後のネット配信版に赤城の妹が関わってくるという事でしょう。つまり原作通りの5巻の内容であり、オリジナル展開にはならないと思いますが…

「何処の世界に兄貴にエロゲを買いに行かせる中学生の妹が、…いるかも知れねぇな」まさに自分の事だと気づいた京介w
「ホモが大好きなんだ！ 愛してるんだ！」と叫んで拍手喝采を浴びる赤城、これは確実に堂々とホモだとカミングアウトしたと誤解されましたねw



黒猫が前回のパーティーの時以来、京介を「兄さん」と呼ぶのが気に入らない桐乃でしたが、黒猫は「その内呼び方は変わるから」との事。これは以前カットされていた伏線の補完に当たるので、この部分は原作通りの展開の方にも含まれるでしょう。



「会いたいときに会えないって寂しいでしょ！？」この台詞はこれから留学して、自分も会いたい人達に会えなくなる事を重ね合わせていたのかも知れませんね。



さて、問題は桐乃のアメリカ留学を引き止めずに突き放した事、そして桐乃が結局留学を取り止めた事について。
ゲーム内での妹キャラの台詞は、まさに桐乃の心情を代弁していたのでしょう。本心では「行くな」と言って欲しかった訳で。
なのに京介は最後まで言ってくれなかった。これはおそらく、この時点で京介には桐乃を引き止める理由は無かったからだと考えられます。黙っていた事に腹を立てた事もありそうだし、桐乃が決断した事ならば止めるべきでは無いと考えたのかも知れません。何より、エロゲ的に言うなら京介の桐乃に対する好感度が、どうしても桐乃を行かせたくないと思うまでには足りていなかったのではないでしょうか。

それに対して桐乃が結局留学を取り止めた理由もよく分かりませんが… もしかしたら、この時点でもまだ行くかどうかは迷っていたのでしょうか？
頭突きして気絶させてしまって、血を拭いたり看病している間に心境の変化があったのかも知れませんが、ならばもう少しその変化が分かるような描写が欲しかったですね。
京介も本当は行くなと言いたいのを単に強がっていただけだと察したから、というのはちょっと無理がありますかね？
桐乃の留学については、電話での様子から黒猫も沙織も知らなかったようだし、「桐乃は別に変わったところは無い」と言ったあやせや、素直に祝福されて怪訝そうにしていた加奈子も知らされてなさそうですね。だとしたら桐乃もまだ決心がついていなかったのかも知れませんね。



エンディングではその後の日常について描写されていて、まあ少しは兄妹の仲は良くなったという感じでしょうか？ 今でも人生相談は続いていますよ、という事で。
何というか、兄妹の仲が劇的に改善されたと言う訳でもないので、グッドエンドとは言い難く、ノーマルエンドであるような印象でした。どうせ分岐して12話を2通り用意するのであれば、いっその事エロゲを買いに行くのをカットして、京介が留学を止めさせたくなるようなイベントをオリジナルでもいいから入れておけば、グッドエンドとして相応しいものになったかも知れません。
まあそのような展開は、トゥルーエンドの方に期待するようにしましょうか。


TV放映は今回で最後なので、ここまでの総評を簡単にしておきます。
アニメとしては、原作ライトノベル4巻分を12話で無難にまとめたのではないかと思います。但し、最初の1～3話がかなり良く出来ていて、これは相当期待出来そうだと思っていたら、結局その3話がピークだったという印象ですね。特に8話はかなり酷い部分が目立ちましたね…

中でも理解出来ないのが、わざと桐乃の好感度が上がらないように改変していたと感じられる事ですね。
8話の記事でも書きましたが、原作の桐乃の長所は、努力家で、責任感が強く、友達想いである事なのに、どういう訳かそれらを感じさせる箇所が悉くカットされ、暴力的なウザキャラになってしまっているという…
今回の12話だって、かなりの暴力をふるった挙句に気絶させ、血を拭いたティッシュが随分多く捨てられてあり、幾ら何でもやり過ぎだったのでは？
それに、本来なら5話の締めに入るはずだったのに削られてしまった部分は、いつかあるかも知れないと思ってたのにとうとう入れられなかったし… これがあるかどうかで桐乃の好感度にも大きく影響したのではないかと思うのですが。
タイトルに"妹"を含み、妹をメインヒロインに据えた作品で、その妹を叩かれるようなキャラに改変してしまった意図はどういう事だったのでしょうか？

黒猫も、毒気を抜かれて単なる萌えキャラになってしまったという印象が強いです。毒舌こそが黒猫のキャラの魅力であると思うのですが… アニメだとその方が人気が出るという判断でしょうか。
麻奈実は桐乃以外ではただ1人、丸1話分メインの回を与えられる等、原作と比較してかなり優遇されていました。確かに麻奈実は京介の幼馴染で桐乃に敵視されていて、兄妹2人の関係において重要な役割がありそうなのですが、現時点でそこまで優遇されるキャラなのかという点はかなり疑問です。これもスタッフの好みなのかと…
あやせもあまり持ち味を発揮出来たとは言い難いし、沙織は目立つ場面自体が少なかったので、アニメで良い立場を与えられたのは麻奈実と黒猫の2人だけでしょうか。あと加奈子も10話のメルルコスプレは好印象でしたかね。

何にしてもまだネット配信分が残っているので、それまでの印象を大きく好転させるものである事を期待したいと思います。
トゥルーエンドへの分岐、さてどうなる事でしょうか？


【追記】
そう言えば、桐乃が陸上をやっていた事自体、結構忘れられていたんですかねぇ… 確かに陸上の描写は5話辺りで1回やったきりでしたけど、そういう部分も含めて桐乃が努力している場面がほとんどありませんでしたね。

このアニメの萌えキャラNo1はやっぱり親父さんかw それにしても何というツンデレ一家だろうw

最後のメイド服黒猫のダンスも、萌えキャラ化の一環であるように感じるのですけど、寧ろ陰でドン引きしている妹達に吹いたw


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